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All-on-4とはいかなるインプラントの治療法であるのか:上顎編;インプラント臨床医向け
All-on-4はポルトガルのDr.Paulo Maloにより提唱された無歯顎に対するインプラントのボーン・アンカード・フル・ブリッジによる治療法である。
以前に述べたように、近年のインプラント治療のトレンドは、避けなければいけない重要な解剖学的項目を回避しつつ、有利にインプラントの埋入を行い、成功に導くことにある。また、不必要に多いインプラントの埋入本数を見直し、治療費用の適正化を計ることにある。これらにより、付加的な事前の外科手術が減少することにより、治療期間の大幅な減少が計られ、また治療費用が減小するため実際に治療可能な頻度が上がり、患者様の福祉に貢献する。
具体的にどのような解剖学的事項を回避するのか上顎、下顎に分けて述べてみよう。
まず上顎では、上顎洞が左右臼歯部に存在する。個々の症例によって異なるが、この部においては垂直的な骨の厚みが取れないケースも多い。この場合、これを避けるため小臼歯部に後方に傾斜埋入し、その分長いインプラントを埋入すると言う概念がDr.Maloにより提唱された。上顎前歯部は切歯管があるため、12、22部(側切歯部)に埋入されることが多い。この上に16~26まで、第1大臼歯までの咬合が最終的に付与されることになる。
即時機能(Immediate function)、即時荷重(Immediate loadind)の場合は、傾斜埋入された小臼歯部のインプラントの上には30°の角度付きアバットメント(Angulated abutment)上のところ、通常14、15、24、25、つまり第1、第2小臼歯までのテンポラリーを付与する。
All-on-4に関しては、書籍、Nobel Biocare社のHP等情報を得ることが出来るが、やはりこの治療法は比較的アドバンス(先進的)な方法に属する。よって、インプラント治療の初心者の先生方はすぐに対応するのでなく、提唱者のDr.MaloのAll-on-4のコースも年に数回日本語通訳付きで開催されているので、まずはそのコースを受講される、あるいはすでに正式にAll-on-4を行っているDr.等と十分ディスカッションされて、サポートを受けてから行われることをお勧めする。また、技工を担当されるプロフェッショナルな歯科技工士も、十分にAll-on-4に精通された、あるいは実際にその症例を十分に行っている技工士と組まないといけない。あくまでも非常に高度な手術であり、確度高く行えるのであるが、高度な処置であるが故の細かい臨床上の注意事項が散在する。十分な研修の上に行い、必ずやいい臨床結果を出す必要がある。インターネット上の情報では、単に4本垂直にインプラント体を埋入しただけのところに上部構造を装着してAll-on-4と称しているサイトもあった。これは明らかに30年前のブローネマルク・インプラントの原法であり、All-on-4の概念とはいえない。
基本的に、使用するインプラントはNobel Biocare社製Speedy Groovyインプラントが望ましい。Dr.Paulo Maloも述べていることであるが、このインプラントを用いることで最大の初期固定が達成され、即時機能の扉が開く。
All-on-4を行うためには傾斜埋入を行うことから、インプラント・ヘッドの形状がインターナル(内部適合式)のインプラントにおいては非適応となる。つまり、Nobel Biocare社製リプレイス・インターナル、同スピーディー・インターナル、カムログ・インプラントなど、その他のインターナル・タイプのインプラントは現時点でAll-on-4には適さない、というよりそれらのインプラントを用いてAll-on-4術式を行うことが出来ない。推奨されるインプラントは、もちろん、①Nobel Biocare社製BMKシステムSpeedy Groovyインプラント、②Nobel Boiocare社製BMKシステムMkⅢGroovyインプラントであろう。(これらのインプラントは今現在未承認であるため、Nobel Biocare Sweden本社より直接購入し、個別に厚生労働省、厚生労働大臣の許認可が必要となる。Dr.Malo先生は、日本で入手困難なのであれば、現在流通しているブローネマルク・インプラントMkⅣを代用することが出来る旨発言されていた。)
繰り返しになるが、上記インプラントが推奨されるその理由は、角度付きアバットメント30°(アンギュレーテッド・アバットメント30°)を使用できることと、初期固定がいいこと、インプラント体がエクスターナルであるためインプラント体のカラー直近までスレッドが刻まれていること→これにによりさらに初期固定が確実になること、Ti-U(タイユナイト)表面性状がオッセオ・インテグレーションを確立しやすいことにある。

ポルトガルで9月の後半に今年度最後の闘牛が催された。運よくハードなスケジュールの中、観戦することが出来た。
闘牛のことをToroという。マタドールが決めてかっこいい。ポルトガル・スペインの文化に触れた。素晴らしかった。

| インプラント | 01:53 PM | comments (x) | trackback (x) |
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